バーンっ!!
勢いよく扉が開き、只ならぬ空気を感じて見ると
全身を震わせ、拳を握りしめた女性が
引き攣るように
肩で呼吸をしながら立ち竦んでいました。
猫病院の待合室でのことです。
運転してきたと思われる息子さん。
ふたりは奥に案内されて行きました。
すぐに
絞り出すような悲鳴とともに
猫ちゃんの名前を呼び
お願いだから目を開けて!
と、泣き叫ぶ女性の声が
待合室に響き渡りました。
===
先日、美しき友人と
ランチに行きました。
熱く美意識を語る友を
眩しく、愛おしく感じながら
この時の猫ちゃんの気配を思い出しておりました。
一足お先の猫ちゃんも
きっと猫生を存分に満喫して
旅立たれたことと存じます。
飼い主さんは非常にお辛いことと
お察ししますが
私たち、たぶん
すぐに追いつきますから
すぐに追いつきますから
私は私の愛する猫ちゃんに
誇れる自分で在りたい、と
誇れる自分で在りたい、と
今は思っています。
(といってもお辛いですよね。
先代猫ちゃんが旅立った当時は、私も
ずっと泣いてました)
先代猫ちゃんが旅立った当時は、私も
ずっと泣いてました)
今日は春分でしたね。
我が家には、義母のお仏壇を
お預かりしております。
堀川という甘いお線香を炊き
仏前でシャンパンを頂きながら私は
まっすぐ上に立ち上る煙を
ぼんやり眺めておりました。
誰にでもあるように
絶望して失望して呆然として
朝、目覚める度に
目の前に広がる灰色の景色に
途方に暮れる
そんな時期が私にもありました。
大人であり
多くの選択肢があるしあわせな今でも
現実問題として、脊髄周りの靭帯が骨化していく
進行性の病気を持ってはいますが
種類は違えど、皆様それぞれに
多くの課題を持って過ごしておられるのでは
ないかと思いますので
悲劇のヒロイン気分は皆無です。
(大人は現実的な選択肢が広いのが
ありがたいですね)
同じ思いをされている皆様
種類は違うかもしれませんが
お互いタフに乗り切って
笑いあいましょう!